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2025年10月03日() - 2025年10月03日()サロンコンサート

ミュージアムサロン「向谷実と体感する、蘇った初期国産電子楽器の奇跡」

ミュージアムサロン「向谷実と体感する、蘇った初期国産電子楽器の奇跡」

重要科学技術史資料(未来技術遺産)「ドンカマチックDA-20」を修復完了
元カシオペア・向谷実氏による特別デモンストレーション記者発表を開催


浜松市楽器博物館は、株式会社コルグが60年以上前に開発した日本初のリズムマシン「ドンカマチック DA-20」(1963年発売)の修復完了を発表いたします。

「ドンカマチック DA-20」は、我が国の電子楽器史を切り拓いた記念碑的存在であり、国立科学博物館が定める「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」にも登録されています。
半世紀以上の時を経て、動態保存として蘇るのは極めて貴重な機会です。

今回の修復記念イベントでは、3年前に修復を完了し話題を呼んだヤマハ「エレクトーン D-1」と共に、世界的フュージョンバンド「カシオペア」の元キーボーディスト 向谷 実 氏を迎え、両機種を実際に操作・演奏しながら、その音色と歴史的意義を体感いただきます。

電子楽器の黎明期を象徴する2つの国産電子楽器が一堂に会し、現代の名プレイヤーの手によって音を響かせる瞬間は、国内外の音楽史・科学技術史の観点からも大変貴重です。
日本の電子楽器のルーツが蘇る歴史的瞬間にお立会いください。

 

 

日 時:2025年10月3日(金) 14:00~14:30
会 場:楽器博物館内 地下1階 天空ホール
料 金:常設展観覧料のみでご覧いただけます
出 演:向谷 実
協 力:株式会社コルグ、ヤマハ株式会社

【本イベントは、一般来館者もご覧いただける記者発表です。】

 


■向谷 実  Minoru Mukaiya

1979年「カシオペア」でメジャーデビュー以来2012年まで在籍。その後ソロアーティストとして国内外のトップミュージシャンと数々の競演を行う。
2016年にはリー・リトナー、ネイザン・イースト、ドン・グルーシンらと共演。2018年にはLAのレジェンド・ミュージシャンらと現地録音によるアルバム『THE GAMES-East Meets West 2018-』をリリース。同メンバーが来日して行った全国ツアーは大好評を博す。2021年より、かつての盟友であるBa.櫻井哲夫、Dr.神保彰と「かつしかトリオ」として活動。
1985年に株式会社音楽館を設立。幼少期より熱狂的な鉄道ファンであり、業務用及び鉄道ファン向けのトレインシミュレータの開発や各地の発車メロディーの作曲など鉄道関連でも広く活動。2025年9月に会社創立40周年を迎えた。
●2023年 国土交通大臣より令和4年度(第64回)交通文化賞授与
●2025年 赤坂御苑にて開催された令和7年 春の園遊会招待

 


ドンカマチック DA-20(1963年製)

1963年(昭和38年)に京王技術研究所(現:株式会社コルグ)が発売した、国産初のリズムマシン。
当時オルガンやアコーディオンのリズムパートを自動演奏するマシンとして開発され、11種類の打楽器音と25種のプリセットリズム・パターンを装備している。
ステージや録音時にリズムやテンポを共有するために演奏者たちがモニターするクリック音の呼称「ドンカマ」の語源となり、今も音楽業界用語として広く使用されている。

 

エレクトーン D-1(1959年製)

1959年(昭和34年)に日本楽器製造株式会社(現:ヤマハ株式会社)が開発した電子オルガン「エレクトーン」1号機。Electoronic と tone を合わせて命名された。
メインアンプ以外は全て半導体「トランジスタ」で構成。電子楽器が普及する礎となった楽器。