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About Us楽器博物館について

SYMBOL
MESSAGE

楽器は、その素材や形、音の出し方や音色、
さらにはそこから生み出される音楽を通じて、
それぞれの地域と
時代に生きた人びとの叡智や感性を、
鮮明に映し出してくれます。

Greeting館長あいさつ

浜松市楽器博物館(楽器博)は、世界から収集した楽器を公開展示し、多様な関連事業を展開している、世界的にも大規模な、日本で唯一の公立楽器博物館です。今年開館25周年を迎えました。

楽器と人類、音楽と人類は太古より深い関係にあります。また楽器と音楽も深い関係にありますが、両者はそれぞれ独立した存在でもあります。
楽器は目に見えて触れられる有形遺産ですが、音楽は目に見えず触れることもできない無形遺産です。立体造形物という有形遺産としての楽器の奥には、深くて広大な無形遺産の世界が広がっています。その無形遺産とは音楽だけではありません。形や素材、意匠に込められた意味や象徴性もまた重要な無形遺産です。

楽器博は、単に音楽に関わる人にのみ楽しくて有意義な場ではありません。
音楽に関わらない人、すべての人にとって、そうであらねばなりません。
私たちは普段の生活で、何らかの音楽と関わっています。
それは人類が基本的に音や音楽を必要としている存在であることを示しています。
楽器は音を出し音楽を奏でる装置ではあることは確かですが、それ以上に人類の生み出した技術や美意識や宗教や信仰や時代そのものを映し出す鏡でもあります。
楽器を糸口にして人類の歴史を振り返れば、そこに、現代社会の持つ様々な課題の解決のヒントが見つかるかもしれません。

今、世界のいたるところで、多様な人間集団それぞれのアイデンティティの再認識が起こっています。そのアイデンティティの構成要素のひとつに楽器と音楽があることは明らかです。
世界各地の楽器や音楽をただ種類別に並べて紹介するという時代は終わりました。
文化は流動し接触し消滅と創造を繰り返していきますが、楽器や音楽もまたそうであります。
そこには世界史の大きな流れが見て取れます。
世界史の中での、数多の楽器や音楽と、それが生まれ育ち受け継がれてきた地域や人間集団の、相互の関連性を探求できる場になること、異文化を尊重し、文化の違いを超えて人類が生きる価値観を得られる場になること、あらゆる人が相互に交流できる場になること、これが楽器博の目指すところであります。

このような流れの中、さらに25年を視野に入れて、新たな楽器博を構築してまいります。
皆さまのご支援、ご協力を、心よりお願い申し上げます。

2020年4月1日
浜松市楽器博物館館長