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館内の様子

コンセプト

館内の様子

浜松市楽器博物館(楽器博)は、世界から収集した楽器を公開展示し、多様な関連事業を展開している、世界的にも大規模な、日本で唯一の公立楽器博物館です。本年度で開館24年目となりました。

楽器と人類、音楽と人類は太古より深い関係にあります。また楽器と音楽も深い関係にありますが、両者はそれぞれ独立した存在でもあります。楽器は目に見えて触れられる有形遺産ですが、音楽は目に見えず触れることもできない無形遺産です。立体造形物という有形遺産としての楽器の奥には、深くて広大な無形遺産の世界が広がっています。その無形遺産とは音楽だけではありません。形や素材、意匠に込められた意味もまた重要な無形遺産です。

楽器博は、単に音楽に関わる人にのみ楽しくて有意義な場ではありません。音楽に関わらない人、すべての人にとって、そうあらねばなりません。私たちは普段の生活で、何らかの音楽と関わっています。それは人類が基本的に音や音楽を必要としている存在であることを示しています。楽器は音を出し音楽を奏でる装置ではあることは確かですが、それ以上に人類の生み出した技術や美意識や宗教や信仰や時代そのものを映し出す鏡でもあります。楽器を糸口にして人類の歴史を振り返れば、そこに、現代社会の持つ様々な課題の解決のヒントが見つかるかもしれません。

今、世界のいたるところで、多様な人間集団それぞれのアイデンティティの再認識が起こっています。そのアイデンティティの構成要素のひとつに楽器と音楽があるこことは明らかです。世界各地の楽器や音楽をただ種類別に並べて紹介するという時代は過ぎました。文化は流動し接触し消滅と創造を繰り返していきますが、楽器や音楽もまたそうであります。そこには世界史の大きな流れが見て取れます。世界史の中での、数多の楽器や音楽とそれが生まれ育ち受け継がれてきた地域や人間集団の、相互の関連性を探求できる場になること、異文化を尊重し、文化の違いを超えて人類が生きられる価値観を得られる場になること、あらゆる人が相互に交流できる場になること、これが楽器博の目指すところであります。

折しも、2015年のユネスコ勧告「ミュージアムと収蔵品の保存活用、その多様性と社会における役割に関する勧告」では、博物館は社会問題の解決に対してもっと社会的な貢献をすることが期待される、と述べられていますし、来年2019年に京都で開催される国際博物館会議世界大会は「文化をつなぐミュージアム~伝統を未来へ~」がテーマです。日本では博物館の管轄が文部科学省から文化庁に移り、博物館法の改正が課題とされています。今世界的に博物館は変わろうとしているのです。

このような流れの中、開館25周年を視野に入れ、新たな楽器博を構築していきたいと思います。

皆さまのご支援、ご協力を、心よりお願い申し上げます。

浜松市楽器博物館 館長 嶋和彦
2018年4月1日

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