ご挨拶

館内の様子

コンセプト

館内の様子

 浜松市楽器博物館は、本年4月で開館23年目に入ります。昨年度は88,139人の方にご来館いただき、開館時からの累計来館者数は1,898,561人となりました。これまでご支援いただきました皆様に深く感謝申し上げます。

 音楽という、人間が創造した素晴らしい文化の一部を成す楽器は、単にエンタテイメントとしての音を出す道具、装置であるだけでなく、時には美術工芸品であり、時には畏れ敬う信仰の対象であり、時には宇宙観や倫理観を象徴するものでもあります。また楽器を作った人々は、身の周りの動植物、鉱物、道具を使って、音を鳴らす装置としての楽器に工夫を凝らしました。楽器を通して私たちは先人の知恵と感性を学び知ることができます。

 また、音楽や楽器というと、現代の日本人には、自国日本のそれよりも、ヨーロッパのクラシック音楽であったり、アメリカのポピュラー音楽であったりするほうが、より身近な存在であることは確かでしょう。音楽においては、産業のグローバリズムが進む以前に、すでに日本に到来していたと言っても過言ではありません。その結果、広い世界の大部分の音楽や楽器が意識の隅に追いやられてしまったと言えましょう。

 しかし、この何十年かで、自らの音楽について、自己アイデンティティとともにある種の新鮮さをもって、若い世代が関心を示す状況が現れてきました。また同時にヨーロッパやアメリカ以外の音楽について学び、ハイレベルで習得し演奏する人、またそれを聴いて楽しむ人も多くなりました。さらにヨーロッパのクラシックと称される音楽においてさえも、100年前、200年前の作品が生まれた当時の楽器を使っての響きの再現が拡大し、古楽器への関心と尊敬の念が高まってまいりました。若い世代の古楽器の演奏レベルは各段に高くなっています。

 浜松という、ヨーロッパから最も遠い地であるにもかかわらず西洋楽器製造産業で世界に名を馳せた町に、世界の楽器を平等に扱う楽器博物館が生まれ、世界の楽器と音楽の文化を発信する楽器博物館があるということは、ユネスコの世界文化遺産に代表される文化への再認識の重要性からもわかるように、日本から、浜松から、音楽に対する従来の意識を変え、様々な地域と人々の創造と伝承による音楽や楽器に目を向けましょう、という取り組みの拠点があるということを意味します。そして、その取り組みは、過去へのノスタルジーや異文化への好奇的興味にとどまらず、自分自身の明日への活力と社会への貢献につながるものでなければなりません。

 皆さまとともに、浜松市楽器博物館をさらに素晴らしいものにしていきたいと思います。ご協力とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

浜松市楽器博物館 館長 嶋和彦

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