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  • コレクションシリーズ31 「ラ・ヴァルス ~華麗なるデュオ・ピアノの芸術~」

コレクションシリーズ31 「ラ・ヴァルス ~華麗なるデュオ・ピアノの芸術~」

価格(税込)3190円

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演奏

第1ピアノ:小倉貴久子 第2ピアノ:佐藤卓史

ライナーノーツより

フランスでは、19世紀後半から20世紀前半にかけて、2台ピアノのための素晴らしい作品が数多く作曲されています。

両側に鍵盤をもち、響板とケースを共有するデュオ・ピアノは、この頃のプレイエル社、エラール社などフランスのピアノメーカーが、何台も製作していました。それだけ、当時需要があったということでしょう。
同じ種類の2台のピアノを揃えることは、なかなか困難なことですが、このデュオ・ピアノは、響板を共有しているので、響きを完全に融合させることができます。それは1台で行う連弾にも似ています。しかし、広い面積の響板をもち、ひとりで完全にひとつの鍵盤を占有できるデュオ・ピアノでは、豊かな音響効果をも期待できるのです。

このような楽しいアイディアが搭載された珍しいピアノは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、たくさん発明、製作されていました。しかし、現代ではそのような豊かな価値観を楽しむ余裕が、製作者にも演奏家にもなくなってしまったのか、生産されるピアノの形はオーソドックスなものだけとなってしまいました。

当アルバムで演奏しているデュオ・ピアノは、1925年製のプレイエルですので、当時の軽やかで色彩的な音色も、大きな魅力のひとつとなっています。共演の佐藤卓史さんは、今、最も注目される若手ピアニストのひとりです。学生時代からフォルテピアノに興味をもたれ、私のもとで熱心にフォルテピアノ奏法も研究しています。

二人で同じ響板を共有しながら、さまざまな音色や表現を試みたレコーディングの数日間、ソロ・ピアノの世界とも、他の楽器とのアンサンブルとも違う、興味深い世界を満喫しました。そして、華やかで楽しく、洒落たアルバムが出来上がりました。

19世紀末から20世紀にかけてのフランスの管弦楽の響きやエスプリを、デュオ・ピアノの演奏で楽しんでいただけましたら嬉しいです。(小倉貴久子)

 

演奏曲目

No.曲名
3つのロマンティックなワルツ(E.シャブリエ)
1Ⅰ とても早く、傲然と
2Ⅱ 中庸テンポのワルツ
3Ⅲ 生き生きと
4リンダラハ(C.ドビュッシー)
5交響的二重奏曲 作品117 1905刊(C.シャミナード)
6ラ・ヴァルス(M.ラヴェル)
スカラムーシュ 作品165b(D.ミヨー)
7Ⅰ 活発な
8Ⅱ ほどよく
9Ⅲ ブラジレイラ
8つの異国風の舞曲(J.フランセ)
10Ⅰ パンビッシェ
11Ⅱ バイヨン
12Ⅲ 灰色のヌーベ
13Ⅳ メレンゲ
14Ⅴ マンボ
15Ⅵ おそいサンバ
16Ⅶ マランベアンド
17Ⅷ ロックン・ロール
18エレジー(F.プーランク)