第185回レクチャーコンサート「ひとつの音に世界を聴く ~一絃琴と尺八による和洋の出逢い~」

詳細

日 時:2016年10月12日(水)   開場18:30 開演19:00  
入場料:一般3,000円、学生1,000円(24歳以下の学生) ※未就学児の入場はご遠慮ください。
会 場:楽器博物館 天空ホール
チケット取り扱い:楽器博物館、アクトシティチケットセンター、浜松市文化振興財団オンラインショップ
※7月12日(火)より発売
お問合せ・チケット予約:楽器博物館(053-451-1128)
※コンサート当日は休館日となっております。館内の見学はできませんのでご了承ください。

ふたつの日本の伝統楽器が出逢う。一絃琴と尺八。どちらも瞑想し、自問し、魂を清める、自己修養の楽器である。その精神は、日本を超えて西洋にも共感された。一管の竹と、一筋の糸に託した、日本と西洋の祈りの音が出逢う。

穏やかな心と音色をもつふたりの尺八奏者がニューヨークからやってきます。そして「ひとつの音を追求し、瞑想する」という姿勢において近しい一絃琴とやさしい時間を送ります。尺八二管と一絃琴の合奏、ほかのどこにもない組み合わせ、トリオです。一絃琴という日本の楽器、なかなかお聴きになる機会がないかもしれません。楽器のご説明も少しさせていただきます。そして、日本人なのに意外とご存じないことも多いかもしれない尺八についても、彼らから少しお話しいたしましょう。心静かな時間を皆様にお持ちいただけましたら幸いです。是非おはこびくださいませ。        峯岸一水

曲目

「夜開花」詞・曲:山田一紫
 夕闇の むらさき重き 垣づたい あやしく白き 花ひらく
 一夜のいのち 闇のしじまに 誰をまつらん
 みあぐれば なかぞら高く 夏の月
一夜だけ開く儚い「月下美人」の美しさを歌ったもの。ハワイでは群生している。二代宗家山城一水の高弟で、ハワイ大学の講師として日本の歌舞伎音楽を教え、功績を残した山田一紫によって1966年に作曲された。


「Under the Rose」
曲:Francis White
 2013年バルセロナで開かれたヨーロッパ尺八ソサエティフェスティバルのために書かれた。ホワイトはアメリカの尺八奏者であり作曲家。バラを愛する彼女はニュージャージーの庭園に200を超えるバラを育てている。中世においてラテン語の“sub rosa” (Under the rose)とは「しのび逢い」を意味した。ホワイトはバラの木の下にたたずみその美しさ、妖しさ、香しさに吸い込まれる「逢瀬」を思い描いた。

「一返八三二 (Hi Kaeshi Hachi Mi Fu)」曲:Richard Teitelbau
作者は尺八を勉強している折、「標準的な音楽的なフレーズは定期的に本曲の他の曲にも表れる。しかし、それぞれに曲独自の整合性と主体性をもつ」ことに気付いた。そして、尺八古典本曲「一二三八返」を、易経を用いて即興的な操作でフレーズを再結合したのがこの曲。1974年の作。

「秋巡り来て ―二本の尺八と一絃琴のために―」曲:Elizabeth Brown
 ふるさとは 無音無人の 町になり 地の果てのごとく 遠くなりたり (半杭螢子 福島県 2011年 5月) 
 精霊は 月に宿りて 松に降る 陸前高田 秋巡り来て (平井正一  埼玉県 2011年10月) 
東日本大震災後に新聞歌壇等にあふれた日本人の歌を集めて英訳し、ニューヨークを皮切りに各地で紹介された展覧会Voice from Japanは、2014年「変わらない空 泣きながら、笑いながら」(講談社)として日英二か国語の短歌集として刊行された。全90首。著者は「東日本大震災を経験した55人の日本人」。
この中より2首が本曲のテキストである。舞台から遠く離れて演奏される尺八はこの歌の寂しさを表している。

 

出演

峯岸一水(みねぎしいっすい/清虚洞一絃琴)
清虚洞一絃琴宗家四代。もともとは精神修養の楽器でもあった江戸期に隆盛の一絃琴音楽の伝統を次世代に継ぐべく古典と共に新曲の演奏会・レクチャーコンサートを国内外で行い、指導にも取り組んでいる。2008年の襲名20周年の演奏会においては皇后陛下の行啓を賜る。また舞踊とのコラボレーションなど音楽以外の芸術との新しい広がりをも模索している。2009年デルフィック(文化芸術オリンピック)一絃・二絃楽器部門銅賞。2010年Asian CulturalCouncil より助成を受け、8か月NYにおいて、2013年3か月台北にて研修滞在。


エリザベス・ブラウン(尺八)
尺八演奏家、フルート奏者、テルミン奏者、作曲家。ジュリアード音楽院卒業、グッゲンハイムフェローシップ取得。その他Or pheus , St . Luke’s ChamberEnsemble, ACCなど多くの助成、賞を受ける。日本には2008年US/Japan Friendship Comissionのフェローシップにて滞在。第4回牧野由多可作曲コンクールに於いて大賞受賞。東洋と西洋の感性の美しい彩りの作品は尺八だけでなく、雅楽、三味線、横笛などあらゆる邦楽器を扱っており、各地で演奏されている。モントクレア州立大学音楽学部講師。


ラルフ・サミュエルソン(尺八)
ニューヨークをベースに活動する尺八演奏家・教授。琴古流を人間国宝山口五郎氏・大和聚童氏・荒木古童5世に師事。古典、現代曲の演奏をアメリカ・アジア・ヨーロッパで行う。数多くのレーベルにて録音多数。ジェロームロビンスのニューヨークシティバレエ、音楽テイジ・イトウ”Watermill“において、また”Flute ofHope”アンサンブルを率い、カーネギーホールおよびセントジョンズディバイン大聖堂における東日本大震災チャリティーコンサートにおいて尺八ソリストを務める。韓国ソウル芸術大学客員講師。アジアン・カルチュラル・カウンシル前ディレクター、現シニアアドバイザー。

関連イベント

■楽器博物館 企画展
「一絃の琴・二絃の琴 ~現在に伝わる和の響き~」
映像と写真、須磨寺、飛鳥寺、保存会等所蔵の貴重資料を紹介 
会 期:2016年9月11日(日)~2016年10月11日(火)
    ※9/14、28、10/4は休館日
開館時間:9:30~17:00
観覧料:常設展料金のみで観覧できます

楽器体験ワークショップ「清虚洞一絃琴を弾こう」※こちらのイベントは終了いたしました。
2016年9月17日(土) 14:00~16:00 アクトシティ浜松研修交流センター
参加料:1,000円(定員8名・先着順)
講師:峯岸一水、篠沢一瀲
申込み:8月10日(水)9:30より楽器博物館へ電話で申し込み

■清虚洞一絃琴ミニコンサート ※こちらのイベントは終了いたしました。
2016年9月18日(日) 14:00、15:30 楽器博物館天空ホール
出演:峯岸一水、篠沢一瀲、荻野一汎
※楽器博物館入館者はどなたでもお聴きいただけます。(入館料が必要です)

更新:2016/6/15

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