第115&116回 レクチャーコンサート「インドネシア、ジャワ島の伝統芸術と世界無形文化遺産」

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開催概要

ジャワ・ガムランの世界~古典から現代まで~

ガムランとは

インドネシアの民族音楽ですが、いまやアメリカ、日本、オーストラリア、ヨーロッパ各国に愛好グループは広がり、世界的な音楽になっています。起源は定かではありませんが、ジャワの9世紀の彫刻に現在の楽器と似た楽器が見られるなど、1000年以上の歴史をもっていると考えられます。影絵、演劇、舞踊など様々なジャンルとの共演が可能で、本コンサートでは最後に舞踊との共演に焦点をあてて楽しんでいただきます。

舞踊「ブクサン・スリカンディ・ビスモ」はインドの古代の叙事詩である「マハーバーラタ」を題材として、希代の振付家故サスミント・ディプロが創作しました。勇ましい女戦士スリカンディが武芸の達人ビスモに戦いを挑みます。
勝負はなかなかつきませんが、意外な結末を迎えます。

プログラム

 ジャワ古典音楽
   ウィルジュン Wilujeng
   スマル・マントゥ Semar Mantu
   パンクル~チョクロウォロ~プラヨン Pangkutu-Cakrawala-Playon

 現代曲
   新作初演(電子楽器も使用します)

 ジャワ古典舞踊
   ブクサン・スリカンディ・ビスモ Beksan Srikandi Bisma

出演

 【音楽】
   ガムランネット・ジャパンウェスト
   スマルヨノ(ガムラン) アナント・ウィチャクソノ(ガムラン)
   ワヒュー・クリスナワティ(女声)

 【舞踊】
   佐久間ウィヤンタリ 佐久間 新

影絵幻想・ジャワのワヤン・クリ 世界無形文化遺産

ワヤン・クリとは

 インドネシアのジャワ島やバリ島で行われる、人形を用いた伝統的な影絵芝居のことです。インドの古代の叙事詩である「マハーバーラタ」や「ラーマーヤナ」などが主な演目です。ワヤンWayangは影を、クリKulitは皮を意味します。2003年にユネスコの世界無形文化遺産に登録されました。

 演目「デウォ・ルチ Dewa Ruci」は、「マハーバーラタ」の物語の中心となる、コラワ一族によるパンダワ一族殺害の謀略場面に由来します。主人公のビモは両族の戦いに巻き込まれながら、「生命の水」を探す旅にでかけます。鬱蒼とした森、荒れ狂う大海へと旅は続きますが、水は見つかりません。そんなとき、小さな神様、デウォ・ルチに出会います。

演目

 デウォ・ルチ~生命の水を求めて~

出演

 ダラン(人形遣い):ローフィット・イブラヒム
 パンジャ(人形遣い補佐):スマルヨノ
 プシンデン(女声):ワヒュー・クリスナワティ
 ガムラン:ガムランネット・ジャパンウェスト+アナント・ウィチャクソノ

入場料(両日とも):大人2000円、学生1000円
(2日通し券は大人3000円)
(未就学のお子様は、入場をご遠慮頂いております。)
会場:アクトシティ浜松音楽工房ホール
チケット取り扱い:楽器博物館、アクトシティチケットセンター
問い合わせ・チケット予約:楽器博物館(053-451-1128)

ローフィット・イブラヒム
 インドネシア芸術高校から、インドネシア芸術大学上演芸術学部伝統音楽学科(ISI)に進み、ISI 芸術団のメンバーとして、フィンランドのアジアフェスティバルに参加。同大学を2004 年に卒業し、パクアラマン王宮の楽団に入る。2005 年より日本在住。佐々木宏実とガムラン・ユニット「HANA ★ JOSS」を結成し、ダラン(影絵人形遣い手)、演奏家として公演、ワークショップ、音楽指導を行う。ジョグジャカルタ出身。

ワヒュー・クリスナワティ
 女性歌い手プシンデンとして、プランバナン寺院でのジャワ舞踊公演や、作曲家ヴィンセント・マクダモットのオペラに出演するなど、伝統音楽にとどまらず、ガムラン、舞踊、ワヤン、現代曲など数々の公演に出演。

佐久間ウィヤンタリ
幼少の頃より,舞踊とガムランに親しみ、芸術専門高校,インドネシア芸術大学を卒業。舞踊家・振付家として活躍し、1998年、99年には、ジョグジャカルタ州舞踊演劇祭にて、最優秀振付家賞、最優秀コスチューム賞を受賞。2000年の結婚を機に、日本で活動を始める。日本でのジャワ舞踊の普及が評価され、インドネシア政府より功労賞を贈られる。ジョグジャカルタ出身。

佐久間 新 さくましん
1995年からインドネシア国立芸術大学の伝統舞踊科に留学し、1999年の帰国まで研鑽を積む。
現在は大阪のマルガサリに所属しながら、周りの環境と交流する即興グループI-Picnicや大阪ピクニック(船場アートカフェ)、日常にダンスを発見する「からだトーク」(大阪大学コミュニケーションデザインセンター)、障がいのある人や老人、日雇い労働者たちとの即興ダンスなどを展開中。

スマルヨノ
 ダランとしてインドネシア国営ラジオ局、またBBMラジオ局などでワヤン放送公演を行うほか、村の感謝祭、儀礼などにも招かれ、活躍中。

アナント・ウィチャクソノ
 ダランとして幼少の頃から数多くの舞台に立つ。動物たちが主人公の民話を題材にしたワヤン・カンチルを自由な発想で蘇らせ、ワヤンを用いたアニメーションにも取り組み、インドネシア独立を題材にした作品がオランダ各地の美術館、博物館で上映されている。

ガムランネット・ジャパンウェスト
 東は岐阜県、西は岡山県にいたる広い地域のガムラン・グループに所属するメンバーが寄り集い、単独グループではできない意欲的な公演にチャレンジするグループとして結成された。2006 年のジャワ島中部大震災の文化復興支援組織「ガムランエイド」の活動のなかから生まれ、2006 年のチャリティコンサートなど、これまで多くの演奏機会をもっている。
2009 年にはメンバー有志が、被災地であるジョグジャカルタ州スレマン県スモヨ村を訪問し、ローフィット氏、ワヒュー氏、スマルヨノ氏と共演したのがきっかけとなって、本公演が実現した。

中川 真 なかがわしん
 1970 年代後半より関西においてガムラン合奏団を組織し、公演、啓蒙活動を続けてきた、日本におけるガムラン実践の草分けの一人。インドネシア芸術大学との交流を深め、多くの国際共同公演を実現して文化交流に尽くし、2007 年にインドネシア政府より表彰される。
2003 年に小説『サワサワ』を上梓、他に『平安京 音の宇宙』(サントリー学芸賞などを受賞)などの著作がある。大阪市立大学教授。

更新:2014/7/16

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